今から6年前。2020年、元同僚のYさんからこんな話を聞きました。
娘さんが理学療法士を目指して大学へ進学。しかし、1年目で自主退学。大学進学時に150万円の学資ローンを組んでいたそうです。
入学金、前期授業料、後期授業料。おそらく1年目の学費を賄うためのお金だったのでしょう。つまり言い方は悪いですが、1年分の教育費がそのまま消えてしまった形になります。さらに翌年も別の学校へ進学する話をされていたため、追加で教育資金が必要になった可能性もあります。
もちろん、人生には予定通りいかないことがあります。進路変更も珍しい話ではありません。だからこそ思うのです。「準備していたら、違った景色があったかもしれない」と。
教育ローンは便利です。でも、お金を借りるということです。
仮に150万円を教育ローンで借りた場合。
2020年頃の国の教育ローン金利は年1.68%程度でした。現在も2〜4%程度で推移しています。150万円を5年間で返済した場合、
毎月返済額:約26,000円
総返済額:約1,566,000円
利息負担:約66,000円となります。
つまり、150万円借りた結果、最終的には156万円以上返すことになる。これがお金を借りる側の世界です。
もし月1万円を積み立てていたら
積立NISAが始まったのは2018年。2020年時点ではまだ制度として新しく、今ほど有名でもありませんでした。なので当時積立NISAをやっていなかったことを責めるつもりは全くありません。
むしろ現実的には、2000年代なら学資保険で備えていた家庭の方が多かったと思います。ただ、もし2018年から毎月1万円ずつ積み立てていたら。2020年末時点で、
積立元本:36万円
年率5%程度の運用を想定した場合:約38万円前後
になっていた可能性があります。金額としては大学費用を全て賄えるほどではありません。しかし、38万円あれば、入学金教科書代引越し費用前期授業料の一部などをかなり軽くできたはずです。二万円の利益ですが、お祝い金で頂いたとしても充分有難い金額です。
借りるとマイナス、積み立てるとプラス
教育ローンは、時間が経つほど利息を払います。積立投資は、時間が経つほど資産が増える可能性があります。「毎月1万円」。でも向いている方向は真逆です。借りれば、お金は減る。積み立てれば、お金は増える可能性がある。今の新NISAなら、この差はさらに大きくなるでしょう。積み立ては計画性さえ持てればゆっくりです、場合によって中止してもいいですが、返せと言われれば中止の効かない駆け足です。
足りなかったのは、お金ではなく「準備」だったのかもしれない
すべてを事前に用意する必要はありません。教育費を全部現金で準備できる家庭なんて、そう多くありません。ただ、毎月5,000円。毎月1万円。それを10年、15年続ける。それだけで未来の選択肢は確実に増えます。
教育費は突然やってくるように見えて、実は18年前から始まっている支出です。そして資産形成もまた、始めたその日から未来を助け始めます。
Yさんの話を聞いて改めて思いました。足りなかったのは150万円ではない。もしかしたら、足りなかったのは「準備」という一つの習慣だったのかもしれません。
他人の未来のお金を今に持ってくれば利息を払う。自分の過去のお金を今に持ってくれば利息と複利がついてくる。ココが資産形成の真骨頂だとおもっています。
👉️関連記事はコチラ
👉️プロフィール トータルライフプランナーダボ猫
資産形成と暮らしの記録を発信しています。高収入でも、特別な才能があるわけでもありません。だからこそ、「誰でもできる小さな積み立て」と「生活を守るための知識」を大切にしています。未来は一度に変わりません。でも、毎月1万円の行動は未来を変えることがあります。
プライバシーポリシー
本記事は特定の個人や家庭を批判、評価する目的で作成したものではありません。教育費準備や資産形成について考える一例として記載しています。また、投資には元本割れリスクがあり、将来の利益を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
No responses yet