仕事中に、あるお客さんから声をかけられました。

「ここに置いてあった茶葉、ずっと無いですけど廃盤にでもなったのですか?」

毎回同じ茶葉を買っているお客さんだったので、気づけた。それだけの話なんですが、これって実はかなりレアなことだと思っています。売り場にいる私ですら、その商品の風体、値段をすぐに答えられなかったくらいですから。

その話をきっかけに、茶葉を卸す仕事を長年やってきた方にも話を聞く機会があって、いろいろと考えさせられました。

いまから国産の安価な茶葉が、消えていく

安くて美味しい国産茶葉は、今後じわじわと市場から消えていく予定です。理由は構造的なものです。

まず、国産茶葉の海外流出があります。日本茶は今、海外でも人気が高まっていて、輸出に回る量が増えています。つまり安価な茶葉は輸出され国内に残る分が減っていく。

次に、飲料メーカーの買い付け問題です。ペットボトルのお茶の原料として、メーカーが安価な国産茶葉を大量に買い付けていきます。バイイングパワーの差で、小売向けの廉価茶葉はどんどん後回しにされる。

この二つが重なって、スーパーの棚に並んでいた安価な国産茶葉は減っていきます。すでに廃盤になっている商品も出てきています。

代替として輸入される中国産の茶葉は、品質的に問題があるわけではありません。ただ、長年飲み慣れた国産の味から切り替えて、そのまま愛飲できるかどうか。卸の方もそこは疑問だとおっしゃっていました。

茶葉だけじゃない。容器の問題もある

値上がりや廃盤は、茶葉に限った話ではありません。容器が調達できなくて入荷未定のまま棚から消えていく商品も、現場では実際に見ています。中身の問題ではなく、プラスチックの容器が作れないというケースです。

ナフサなどの理由が絡んでいますが、結果として特定の商品が突然なくなる。それも実際に起きています。

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原産国が変わっていても、気づかない

パッケージはそのまま、中身の原産国だけ変わっているケースも増えています。国産だと思って買い続けていたら、いつの間にか輸入品になっていた。お茶に限らず、加工食品全般でこういうことは起きています。でも、毎回原産国の表示まで確認する人はほとんどいません。

これがステルス値上げの正体

値段が変わっていても、容器が変わっていても、原産国が変わっていても、ほとんどの人は気づきません。世の中に商品はごまんとあります。毎回同じものを買い続けている人の方が少ない。だから気づきにくい。

値段を覚えていない商品が30円値上がりしても、定期購入しているわけじゃなければ流れていくだけです。「なんか高くなった気がする」で終わる。大々的に「値上げします」と告知されるわけじゃない。静かに、売り場の隅から変わっていく。これがステルス値上げの本質だと思っています。

気づいた人だけが、選択肢を持てます。

代替品を探す、

まとめ買いしておく、

あるいは切り替えを受け入れる。

気づかなければ、ただ流されるだけです。

冒頭のお客さんが気づけたのは、毎回同じものを買い続けていたからです。それだけのことが、じわじわと変わっていく世の中では、地味に武器になるんだなと思いました。

👉️プロフィール トータルライフプランナーダボ猫

大手製造業を経て、現在は販売業に従事。日々の仕事や生活のなかで感じたことをベースに、資産形成・節約・暮らしのヒントを綴っています。このブログが、誰かの「気づき」のきっかけになれば嬉しいです。

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