投資をしていると、たまに話が噛み合わないことがあります。
「投資なんて楽して儲けたいだけだろ。」
「働いて稼ぐのが一番偉い。」
たぶんこれは、どちらが正しいかの話ではありません。
そもそも参加しているゲームが違うんです。
例えばひとつの畑があるとします。毎年、野菜が収穫される畑です。ここであなたには二つの選択肢があります。
ひとつ目。生産者として参加する。
朝早く起きる。
暑い日も寒い日も働く。
天候に左右される。
病気になれば収穫できない。
競争相手が増えれば価格も下がる。
収穫量が減っても生活費は待ってくれない。
これが労働です。
二つ目。年間契約者になる。
年の始めに契約を結ぶ。
畑の収穫量に応じて分配を受ける。
豊作なら多くもらう。
不作なら少なくなる。
ただ、契約している限りは毎年分配を受ける権利がある。
これが資本です。これが株です。
ここで大事なのは、どちらが偉いかではありません。畑を維持するには生産者が必要です。誰かが働かなければ野菜はできません。だから労働は絶対に必要です。
でも。もし自分が生産者として畑にいるなら。少しずつでもいいから、年間契約者側にも回った方が効率がいい。という話です。
なぜなら生産者は、働くのをやめると収穫が止まるからです。病気。ケガ。転職。景気。会社都合。人生には色んなことがあります。収穫量がゼロになる年だってあるかもしれません。
一方で年間契約者は違います。自分が畑にいなくても、その年の収穫に応じて分配を受ける。もちろん豊作もあれば不作もあります。でも畑そのものが成長し続ける限り、長期では収穫を受け取る側に回れる。
投資の世界では昔から言われています。資本主義は、資本を持つ側に有利なゲームだと。これは善悪の話ではありません。ルールの話です。野球でバットを使うのと同じくらい、資本主義で資本が強いのは当たり前なんです。
だから僕は思います。最初は小さくていい。月5000円でもいい。月1万円でもいい。生産者として働きながら、年間契約者にもなる。畑を耕しながら、畑のオーナーにもなる。この二つを同時にやる。たぶん普通の人が資本主義を味方につける方法って、これなんじゃないでしょうか。仕事を頑張る。給料をもらう。その一部で契約者側にも回る。そして少しずつ、自分が働く時間以外からも収穫を受け取れるようにする。生産者をやめろという話ではありません。僕も働いています。たぶん多くの人もそうです。ただ、生産者だけで人生を走り切るより、生産者をやりながら契約者にもなる。その方が少しだけ生きやすい。投資を始めてから、僕はそう思うようになりました。
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