ニュースや記事でよく目にする「平均貯金額」。
数字を見ると、思わずこう感じる人も多いのではないでしょうか。
「自分は少ないのではないか」
「周りはもっと貯金しているのではないか」
しかし、貯金額を考えるときに本当に参考になるのは 平均ではなく中央値です。
今回は、単身世帯と2人以上世帯のデータをもとに、資産の実態を冷静に見てみます。
単身世帯の貯金額(平均と中央値)
金融調査のデータを見ると、単身世帯の金融資産は次のような傾向があります。
単身世帯
平均:約871万円
中央値:約100万円前後
平均と中央値の差がかなり大きいことが分かります。
これは、一部の高資産層が平均値を大きく押し上げているためです。
2人以上世帯の貯金額(平均と中央値)
次に、2人以上の世帯を見てみます。
2人以上世帯
平均:約1,307万円
中央値:約330万円
こちらも同様に、平均と中央値には大きな差があります。
平均だけを見ると、多くの人が1000万円近くの資産を持っているように見えますが、実際の真ん中は300万円台というのが現実です。
なぜ「中央値」が大事なのか
中央値とは、データを小さい順に並べたときの 真ん中の値です。
例えば10人の貯金額が以下だったとします。
10万円
20万円
30万円
50万円
80万円
100万円
120万円
150万円
200万円
5000万円
この場合
平均は 576万円になります。
しかし実際の真ん中(中央値)は
90万円前後
です。
つまり平均だけを見ると、現実よりかなり裕福に見えてしまうのです。
人は「周りの人」を普通だと思ってしまう
もう一つ注意したいのは、人間の感覚です。
私たちは普段、周りの人の生活を基準に「普通」を判断します。
例えば
同僚
友人
家族
こうした身近な人の状況を見て「これが平均的だろう」と感じてしまいます。
しかし実際には
似た収入
似た環境
似た生活水準
の人と集まりやすいため、全体像とはズレることが多いのです。
そのため、資産の状況を判断するときは
感覚ではなく 統計データを冷静に見ることが大切になります。
大切なのは「今の位置」より「これから」
平均や中央値を見ると、不安になる人もいるかもしれません。
しかし資産形成で本当に重要なのは、現在の数字よりも これからの行動です。
特に今の世代は、資産形成のための制度がかなり整っています。
代表的なものが
NISA
iDeCo
です。
非課税で資産形成できるNISA
NISAは、投資で得た利益に税金がかからない制度です。
通常、株式や投資信託の利益には約20%の税金がかかります。
しかしNISAを使えば
配当金
売却益
が 非課税になります。
長期投資では、この税金の差が資産形成に大きく影響します。
節税効果のあるiDeCo
もう一つ注目されているのがiDeCoです。
iDeCoは
掛金が 所得控除
運用益 非課税
受取時も税制優遇
という、節税メリットの大きい制度です。
老後資金を作りながら、同時に税負担を減らすことができます。
今の世代は「長期積立投資」の環境が整っている。
以前は、個人が資産形成をする手段は限られていました。できる人がする。元手のあるひとがするといった背景は否めなかったように思います。しかし現在は、長期積立投資のツールが整っています。つまり、堅実に資産形成を続ける環境は、これまでの世代よりもむしろ有利と言えるでしょう。そしてAIの発達も後押しして、どんな制度なのか、どんな特徴の商品があるのか、時間を作って学べば格段に早く結論に行き着くのもこの時代ならではです。
まとめ
貯金額を見るときは、平均だけではなく 中央値を見ることが大切です。
また、人は周りの環境を「普通」と感じやすいため、資産状況を判断するときには 冷静な数字で判断する事が役立ちます。
そして何より重要なのは、今の位置よりも これからの積み重ねです。
NISAやiDeCoといった制度を活用しながら、長期的に資産形成を続けていく。
それが、将来の安心につながる一歩になるのではないでしょうか。
No responses yet